中国自動車道少女死亡事件 情報


事件概要および関連ページ

7月24日夜、容疑者である中学教諭は、コンピューターが男女間を取り次ぐテレホンクラブのツーショットダイヤルで被害者である中1少女と話した際、12歳の中学生と聞いたうえで、援助交際を持ち掛けて誘い出しました。同日午後9時ごろ、JR吹田駅(大阪府吹田市)で待ち合わせ、少女をワゴン車に乗せた後、後部座席で靴を脱がせ、手錠をかけ、宝塚インターから中国道に入りましたが、午後10時30分ごろ、少女は『早く家に帰りたい。手錠を外して降ろしてほしい』とおびえ、スライド式のドアを開けて飛び降りてしまいました。容疑者は「車のスピードを緩めなかったので死んだかもしれないと思い、怖くなってそのまま走り去った」と供述しています。 通行中のドライバーにより発見された少女は意識不明で、25日午前3時ごろ、搬送先の西宮市山口町の病院で死亡しました。

中国自動車道少女死亡事件 Yahoo!ニュースの「地域トピックス」です。この事件の現在までの経緯を時系列で閲覧できます。また関連する社説などへもジャンプできます。関連サイトの紹介には、「いまどきの、少年・少女たちのケータイ事情」などという大変興味深い資料もあります。
『援助交際』 について考えるための ハンドブック 「財団法人 女性のためのアジア平和国民基金」のサイトです。女子高生意識調査レポートによる『援助交際』の環境的背景や心理的背景についての調査結果を閲覧することができ、大変勉強になります。

参考資料

朝日新聞 2001年08月29日 朝刊より

思春期の子持つ親へ 「接し方」示す事例集、文科省が出版

 「手のかからなかったいい子が突然、家庭内暴力を始めた」「まじめだと思っていた息子が、女子更衣室に侵入」――。親に見えにくいところで、問題行動を起こす子どもたちが増えていることを受け、文部科学省は、思春期の子を持つ親向けの事例集を出版した。
 「思春期の子どもと向き合うために」と題されたこの事例集は、不登校、ひきこもり、過食症から、援助交際、殺人未遂まで、21の事例を紹介して、その行動の背景と、親の接し方などを分析している。また、思春期の子どもたちの変化や特徴、家族の寄り添い方をまとめた家族行動プログラムなどを解説。ストーカー被害にあった子やトラウマを抱える子との向き合い方や、相談機関なども紹介している。
 事例集は各教育委員会に配布されると同時に、1冊1200円で書店で販売される。

○事例1・家庭内暴力
  直樹(仮名)は、志望校ではない高校に入学して、同級生にいじめられた。「親のせいだ」と母になぐるけるの暴力をふるうように。部屋にこもりがちで、拒食状態になることも。大学は志望校に入ったが不登校になった。
 《成育歴》幼児期から手のかからない子。小中学校では成績優秀で、正義感が強く、生徒会役員もやったが、まじめさゆえに同世代からは敬遠されがちだった。会社員の父は仕事とゴルフで息子とすれ違い。母親は心配性ゆえに過干渉気味。
 《分析》家庭内暴力をなくすには、まず「刺激をしない」「密室化をさける」。本人の気持ちを共感的に理解し、恥をかかせるような言動を控えれば、沈静化できる場合もある。父親が問題解決に回避的な姿勢を示すと、本人もそれを学ぶ。父がともに行動する機会や会話を増やすことが効果をもたらす。

○事例2・援助交際
  高校2年の明日香(仮名)は、援助交際をしていた。警察官に補導されたが、駆け付けた母親は「父親に何といっていいのか」といったまま声を詰まらせた。
 《成育歴》会社員の父と母、兄妹の5人家族。父の一番の関心は勉学で、一流大学に入学した兄と比較して「そんな成績でどうする」と明日香を怒鳴っていた。母はむしろぜんそくの妹の健康面が心配。
 《分析》まず、援助交際は、売買春であって絶対してはいけないと繰り返す。性的逸脱行動に走る子の多くに共通することは、愛情欲求が満たされていないこと。受け入れてほしいという気持ちから、みせかけの関係でも、人とのふれあいを求めてしまう。わが子としていつも関心を子どもに向けていると感じさせることが大事。

○事例3・殺人未遂
 高3の健太(仮名)。母と高1の弟とテレビを見ていて、弟がチャンネルを変えたことで言い争いに。母が仲裁に入り「兄なのに」としかると、バットを持ってきて、いきなり弟の頭を殴った。さらに台所の包丁で、母を刺した。
 《成育歴》3歳の時に、両親が離婚。弟の面倒をみる良い子で、兄弟げんかはほとんどなかった。しかし、本人は「弟の方が大事にされている」と感じていた。成績も上位で、教師にも「寛容性があり情緒も安定している」と評価されていたが、本人は友人も先生も理解してくれないと思っていた。
 《分析》「問題など全く起こさない子」と親や教師から思われている子が、周囲の評価と自己評価の差に苦しんでいることがある。1人で長時間悩み続け、突然、「本当の自分」を表してしまうことがある。中学に進学してしばらくして、健太は部屋の掃除をしなくなった。決して不満を言わない子ほど子の変化を感じ取るように心がけてほしい。

 (いずれも要約)

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