アウトドアレジャーにおける事故から子どもを守る 


トピックス  楽しく安全にアウトドアイベントを体験させてあげたい!

 夏から秋の行楽シーズン、子どもたちと一緒にアウトドアレジャーを楽しむシーンも多いかと思われます。「大自然を体験するには危険はつきもの、少々のケガは覚悟して」という考え方もありますが、何事もなく無事に済めばそれにこしたことはないでしょう。ただ、絶対にケガのないようにと過保護にしてしまってはアウトドアの醍醐味もなくなってしまうので、そのバランスが難しいところですね。
 不必要に怖がる必要はありませんが、きちんと事前に準備を整え、最悪の場合についてもシミュレーションしておくこと。これが当研究所のモットーで、アウトドアレジャー関連の事故に限らず、家庭内事故であっても、防犯や防災について考える時にも基本になります。もし被害に遭ってしまっても、それを最小限に抑え、最悪の事態を免れることができ、アウトドアを思う存分楽しめますように、このトピックスをぜひ参考になさってください。



[1] 水の事故について

 夏と言えば毎年水の事故が後を絶ちません。水の事故を防ぐために、海や川について少しでも知識をもっておくことで、危険度を低くしてアウトドアを楽しむことができるでしょう。以下のサイトを参考に、おでかけの前に親子で勉強してみてください。

日本赤十字社 病気やけがの手当ての方法から、病気やけがを防ぐ方法についてまで、かわいくてわかりやすいイラストで解説されているので、ぜひ親子で確認しておいてください。

特に、子連れのアウトドアを体験する前に読んでおいていただきたいオススメページは以下の通りです。
>> 病気やけがの手当 >> こどもの手当
>> 病気やけがの手当 >> 水の事故
>> 病気やけがの予防 >> 水の事故防止 >> レジャー・水遊び

(泳ぐ前の注意、集団で泳ぐときの注意、休憩時の注意などの説明もあります)
とっさの手当・予防
川であそぼう 「子ども向け」には(財)日本自然保護協会理事である柴田敏隆さんが、「大人向け」には摂南大学教授である澤井健二さんが、「指導者向け」には呉大学社会情報学部教授である 小谷寛二さんが、それぞれ説明して下さっています。
川の安全とルール
海上保安庁 >> 伏木海上保安部 「離岸流」や「寄り回り波」等、海特有の危険な流れについて解説されています。少し難しいお話ではありますが、知っているのと知っていないのとでは危険度が変わってくると思います。ぜひ御一読ください。
水の事故防止について
齋藤秀俊研究室 溺水事故の多くは、服を身につけたままの状態です。そんな事故に遭ってしまった際に、なんとか最悪の事態を免れることができるよう、着衣泳についての知識も身につけておくとよいでしょう。このホームページでは、齋藤秀俊先生の著書や着衣泳についてのビデオ等も紹介されています。
着衣泳のホームページ
子どもの危険回避研究所 当サイトのトピックスの1つです。去る2005年5月14日、独立行政法人 海洋研究開発機構(JAMSTEC)の横須賀本部一般公開におけるイベントの一つに、「溺れた我が子を助けるためには」という実演講座がありました。この講座を副所長の西江が拝聴してきた内容をまとめたレポートです。
溺れた我が子を助けるためには

[2] 親子でキャンプ♪レポート・・・副所長にしえが、子どもたちと楽しいキャンプを体験してきました!

 こんにちは。副所長のにしえです。先日、私たち家族は、長女が通う学童クラブのキャンプに参加してきました。3歳の次女も同伴で、しかも2泊3日、80人以上の大所帯だったので、何か事故はありはしないかと、正直気がかりではあったのですが、参加してみると、学童クラブの指導員や保護者会の方々の安全に対する配慮が随所に見られるよいキャンプでしたので、みなさんにもぜひご紹介したいと思います。

毎年同じ場所で実施
これでは飽きてしまうのでは?と思ってしまいますが、子ども達は毎年楽しみにしている様子。勝手知ったるキャンプ場なので、毎年準備は万端。私達のように初めて体験する一年生の子どもたちとその家族には、先輩ファミリーが事細かに指導してくれました。そして、このキャンプの最終日には、また来年の予約をして帰る、というしきたりなのだそうです。

家族全員参加が基本
先述したとおり、1年前からキャンプ場を予約してしまうので、日程も1年前に決定します。ですから、仕事をしているパパもママも1年前から日程調整ができるので、できるかぎりその日は仕事を休めるように早くから職場に相談して参加します。家族全員で参加すれば楽しいのは当然ですが、監視する大人の目も多くなるわけなので、そういう点でも安全度が高くなると思いました。また、上級生も下級生の面倒をよく見るように指導されていて、本当に関心してしまいました。

イベントには事前に監視役の大人を決めて配置
2泊3日のキャンプ中には様々なイベントが実施されます。「水遊び」「マスつかみどり」「キャンプファイヤー」「きもだめし」など、それぞれには保護者も一緒に参加するので大人の目は十分なのですが、それ以外にもきちんと責任をもって準備や監視をする保護者を事前に「係」として割り当てて、子どもに危険がないように細心の注意を払います。

キャンプの持ち物に「学校の上履き」?!
キャンプの持ち物の中に、なぜか学校の上履きが。。。実はこれは川遊びで使うものでした。ビーチサンダルは滑りやすく脱げ易いので危険ですが、裸足では足の裏を切ってしまう危険があります。長靴は水辺では便利ですが水が入ると重くなり危険です。そこで「上履き」なのです。上履きなら脱げにくく滑りにくい、しかも学校でみんなが履き慣れているので、見ていても確かに安全そうでした。

おそろいのユニフォームを手作りで
参加者は全員おそろいのTシャツを着用します。これは、広いキャンプ場のどこにいても、遠くからでもひと目で「うちの学童の人間だ」とわかるようにとの配慮です。さらに感動したのは、そのTシャツは、毎年毎年新しいものを、親子で手作りするということです。作り方は毎年同じ。真っ白のTシャツを安くまとめ買いし、それを一人一人が自由に輪ゴムで絞って、絞り染めにするんです。ですから、色はみんなおそろいで、模様に個性が出るというわけ。染め色は毎年違って、今年はオレンジ色でした。パパもママも、うちの次女のように、まだ未就学の子の分まで用意してくれました。家族全員、そして学童全員おそろいで、みんなの絆も深まり、自分の子どもだけでなく、学童の子どもたちみんなの面倒をみなきゃ!という気持ちになりました。


危険を伴うキャンプ等のアウトドアレジャーも、いろいろな工夫によって、思う存分大自然を満喫しつつ、子ども達の安全を確保することができるのだなあと実感しました。さらに参考になるようなサイトを以下にご紹介しますので、ご覧になってみてください。

楽しいファミリーキャンプ  愛知県キャンプ協会の指導員資格を持っている方が運営しているサイトで、キャンプについての様々な知識が非常に詳しくわかりやすく掲載されています。

 基礎知識や基本技術、安全管理への自覚といった大切なものの欠如が原因の悲しいキャンプ事故が起きないようにと、「あぶない道具の使い方」「あぶない設営場所」というコンテンツも用意されています。また、「こどものいいぶん」というコンテンツでは、「トイレが怖いの」「虫が怖いの」というような子どもの気持ちをどう解消してあげればよいかのアドバイスまであり、キャンプを企画している保護者は必見です!

さらに、「こども用のページ」では、 小さな子どもでも読めるようにひらがな表記とやさしい表現で、キャンプで事故に遭わないための大切な「おきて」について説明されています。
楽しいファミリーキャンプ
子どもの危険回避研究所 研究所に寄せられた手記です。大切なお子さんをキャンプ場で亡くされてしまったお母様が、二度とこのような事故が起こらないようにと願いを込めてレポートを書いて下さいました。
ママのレポート
「キャンプ場での悲しい事故」