超常現象?何もしてないのに窓ガラスに大きなヒビが!
初冬のとある日の昼時、職場内でのことでした。ふと窓を見ると窓ガラスにものすごい大きなヒビが縦に入っていました!誰もぶつかったりして割った覚えはないし、朝その場所にヒビが入っていたかさえ、定かではありません。それに、キレイにヒビが入っているものの、どこにも何かがぶつかったような傷はありませんでした。
その謎めいた”超現象”にすっかり怖くなって大騒ぎ。大家さんに電話で報告してみると・・・「あ〜はいはい。網入りガラスは熱で割れるみたいですよ。前にもあったんです。」と、あっさりとお返事いただきました。(^-^;
さっそくどんなことなのか、インターネット上で調べてみると、確かにそういう事例が多いようで、ガラス屋さんや不動産屋さんのHPで説明されていました。
”熱で自然にガラスが割れる”のはなぜ?
窓ガラスには太陽の陽射しが当たります。当然ガラスの表面温度が上昇しますが、窓枠のサッシに隠れているガラス部分は温度があまり上昇しません。そのために、一枚のガラスで温度差が発生し、ガラスの中央の部分が、膨張しようとするのに、周りの部分がそれを抑えようとするために発生する力が、ガラスの耐久範囲を超えると破壊してしまうそうなのです。この現象を”熱割れ”といいます。
”網入りガラス”は、透明なガラスよりも”熱割れ”が起こりやすいそうです。また、中の網のサビが原因による”サビ割れ”という現象が起こることもあります。
この”熱割れ”ですが、一般的に冬の晴れた日の午前中に多く発生します。冬は空気が澄んでいて、太陽の角度も低いので、長い時間日が当たりますね。特に建物の南側の窓は日射量が大きく、しかもサッシ周辺の温度は低いということになる。つまり、冬の晴れた午前中は、ガラスの中央とサッシ部分との温度差が大きくなるからなんだそうです。
”網入りガラス”は丈夫なんじゃないの?
そんなことで簡単に割れるなんてビックリ!でも”網入りガラス”は、網が入っているから防犯上もガラス自体も丈夫なんじゃないの?何のために使用されるのでしょう?
調べてみたら、網入りガラスは防犯の目的としては適していないことがわかりました。普通の透明ガラスとあまり大差なく割れてしまうようです。
しかし、火災時の延焼や類焼を防ぐ効果があります。 たとえ火災の熱により割れても、網が入っているのでガラスは落下せず、窓に穴が開きません。従って炎が外に出ないので周辺の延焼を防ぐ役目を果たします。建築規準法で使用が定められてる地域もあります。
”熱割れ”の予防としては?
・ 窓ガラスに、厚手のカーテン、ブラインド、家具などを密着させて置かない。
・ エアコンの室外機をガラス面に向けない。ガラス面に色の濃い紙やフィルムをで色をつけない。
・ ストーブの熱がじかにガラスに当たらないようにする。
などに気を付けることが必要なんですって。
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